三角方程式と2次方程式のコラボ問題として,『0≦θ<2πのとき,方程式cos2θ+2sinθ+a=0……①が異なる2つの解をもつように定数aの値の範囲を定めよ。』という問題がある。これを解くには,y=-cos2θ-2sinθ……②のグラフと直線y=a……③の共有点の個数が2つあるように定数aの値の範囲を定めればよいのだが,②のグラフを描くには数学Ⅲの微分(三角関数の導関数)の知識や理解が必要であるが,それを数学Ⅱの範囲で解くには,2次関数とのコラボが必要である。しかもその際には,三角関数の解の個数についての分析力が要求され,このような問題を初めて解く生徒には場合分けが面倒で,いわゆる「ウザい問題」という印象を与えてしまうことがある。少し考えなければならない問題をウザいの一言で片づけられては,数学にはならない。ちょっと考えれば「なあーんだ,簡単!」ということになることもある。1つの問題を多角的に解くことの一考察である。
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
A4判たて,4ページ
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