数学Ⅲで扱う「中間値の定理」や「平均値の定理」という, いわゆる「存在定理」は生徒にとっては悩ましいものである。というのは,ある条件のもとである条件を満たすものが(少なくとも1つは)存在するという定理の解釈とその適用をいかにするかということがわかりづらいからである。「平均値の定理」とはこういう条件を満たせばこのようなことが言えるという定理の一種であるが,その前提条件へのこだわりは希薄であり,深入りをしないでこのような数学的事実がありますといった紹介程度という印象が払拭できない。結局,この程度では十分に使いこなせなかったり,あるいは定理の前提条件の意味を理解できなかったりして,未消化の題材に堕してしまう危険性があるように思う。
そこで,老婆心ながら生徒に教えておきたいことを考察してみた。
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山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
A4判たて、4ページ
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