なにも数学Ⅲでの微分法に限ったことではないが,教科書では数学的な有用性をコンパクトに提示することがある。それは,同様なことを繰り返す退屈さや冗長さの回避や,以前あるいは直前に学習した内容を適用する場と捉えることができる。しかし,折角の有用性を感じさせる機会が,生徒には新規の方法を強要する苦痛になることもある。定義に従うと面倒であるとかを経験したうえで,そのやり方のよさ,ありがたみを感じさせると定着はよくなるのではないかと思う。効率性=生徒の真の理解,納得という構図は必ずしも正しくはない。かといって時間的な制限があるから,悠長なこと,無駄なことは避けたいという考えもあるだろう。理想論になるかもしれないが,このあたりについて考察したい。
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山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
A4判たて、5ページ
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