不等式の証明は数学Ⅱで扱う。不等式の証明とはどのように考え,どう記述すればよいのかにおいて,定着程度に差がつきやすいといえるであろう。
両辺の差をとって,いくつかの平方の和に変形して(実数)2≧0から証明するとか,両辺とも0以上であることから平方して差をとって証明するとか,あるいは相加・相乗平均の関係を使うとか証明方法は多様であり,その発想と証明として認められる書き方に苦慮する生徒は少なくない。また,本稿で題材とする不等式「|a|<1,|a|<1,|b|<1⇒ab+1>a+b 」のように条件付き不等式というものあるが,この不等式を利用すると「|a|<1,|b|<1,|c|<1,⇒ab c+2>a+b+cという条件付き不等式が説明できるが,初学の生徒を悩ませるものであろう。本稿では,生徒にとってわかりやすい説明はどのようなものであるかを中心にして考察してみたい。
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山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
A4判たて、5ページ
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