平成23 年4 月から小学校で新学習指導要領が実施されました。算数科では,思考力・表現力を重視し,算数的活動や言語活動の充実が求められています。教室では,「多くの知識を覚えさせ,素早く処理できる技能を習熟する」指導から「学習して身につけた知識や技能,思考力・表現力を生活や学習に使いこなしていく」指導へ授業の改善が必要になります。
この連載では,これまでの筆者の実践をもとに,知識注入型・説明型の算数から「できる,わかる,つくる,つかう」算数へ,授業改善の提案をしていきます。「数学的な表現で伝え合う場をつくる」「活用する場をつくる」「基礎的・基本的な知識・技能や考え方をいつでも使えるようにさせる」など,思考力・表現力を育てる算数授業のポイントを明らかにします。授業の様子や子どものノート記述をもとに,若い先生方にもわかりやすく紹介していきます。
2013年3月21日 第19回-最終回-を追加。
山梨大学大学院教育学研究科准教授 早川健