社会科の授業づくりという点に絞った場合,教師が身に付けなければならない力とは何だろうか。ほとんどの教師は,教科書の資料について発問を準備し,それを投げかけ,子どもから答えを引き出し,授業を進めている。授業の成否は,教科書の資料についてどれだけおもしろい発問を準備できるか,どれだけ子どもが納得できる回答を調べているかにかかっている。例えば『新しい社会6年生(上)』の68頁に掲載されている「安土城の城下町(想像図)」という絵画資料を見てどのような問いを立てて,調べてみようと思うだろうか。
熊本大学准教授 藤瀬泰司