教科書の「点と直線の距離公式」の導出方法は,技巧的すぎて何をしたいのかが生徒には分かりづらいと感じる。高校1・2年生にはちょっと難しいけれども,かと言って公式として使用する手前,証明を載せざろう得ないというジレンマがよーく伺える。かつて「数学Ⅲ」に掲載されていて今は見かけなくなった「ロルの定理」のようにいずれ消えゆく運命なのではと思ってしまう。そこで,何通りかの方法を考えてみた。高校1・2年生程度で理解できる方法を3つ(方法1,方法2,方法3),理系の受験生のレベルでスッキリ理解できる方法を2つ(方法4,方法5)提示する。
岩手県盛岡中央高等学校 鎌田凪平