平成20年3月に告示された学習指導要領では,「言語活動の充実」が各教科で導入されることとなった。これまでも,地歴科の言語活動の先駆とも言うべき,調べ学習や討論学習など様々な実践に基づく授業方法が紹介されてはいるが,これらの大部分は,地方の進学校の実態にはそぐわないものが多い。地方の進学校は,高校の授業で大学受験に必要な内容を全て取り扱わなければならず,限られた単位数の中で,調べ学習や討論学習などイベント的な授業をする余裕は全くないためである。では,地方進学校において,どのように言語活動を授業の中で実践していくことができるのであろうか。本校のように,大学受験に対応できる学力の育成を目標とした授業形態を取りつつも,言語活動を導入した授業とはどのようなものになりうるのか。本論では,現在の勤務高における授業の一試みを紹介する。
静岡県立韮山高等学校 美那川雄一
A4判横、12ページ
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