本稿では、北宋軍事力の根幹たる禁軍と西欧近世の傭兵・常備軍とを比較することで、宋という時代の近代性
(先進性)の一端を示してみたい。
なお、本稿では近代性という題名を附したが、古代・中世・近世・近代・現代という時代区分法に関しては、
これまでに様々な視点からの考察が行われ、私が勉強してきた東洋史学の分野でも、激しい議論が繰り広げられ
た時期があった。近年は、時代区分論は活発ではないが、やはり歴史研究者の意識化には常に存在し続けている
課題であると思う。
北海道立命館慶祥高等学校教諭 斎藤忠和