「はさみうちの原理」には不等式が絡んでくる。初学の生徒は,等式の証明になぜ不等式を使うのかという疑問を抱くであろう。確かにこれまで,等式の証明といえば,① A=・・・(→)・・・=B ⇒ A=B② A=・・・(→)・・・=C,B=・・・(→)・・・=C ⇒ A=B
③ A-B=・・・(→)・・・=0 ⇒ A=Bという3パターンであったのでなおさらである。 しかし,④ A≦BかつA≧B ⇒ A=Bというような場合もある。 不等式で等式を証明することはあるが,④は生徒の認知度,定着度が低い。本稿では,はさみうちの原理を使って証明する代表的な事例について,このような説明を加えたら生徒の理解がもう少し進むであろうと思うことを述べてみたい。
※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善