トラブゾンはトルコ北東部、黒海に面した、人口30万人弱の港町である。トラブゾン県の県都になっている。トルコの中では中規模な町だが、その歴史は紀元前8世紀にまでさかのぼる。ギリシャの植民都市として建設されたこの町は、後にローマ・ビザンティン帝国の支配化に入り、1204年にビザンティン帝国の首都コンスタンティノープル(現イスタンブール)が第4回十字軍によって陥落させられた際には、その亡命政権であるトレビゾンド帝国(1204~1461)の首都となった。市内や近郊の見所は、この時代のものが多い。
元キルギス国立大学講師 角南真也