本単元は,初めて自分が生まれる以前のものにふれる単元であり,歴史教育の第一歩とも言える。また,ただ単に昔の道具調べに終わることなく,人々の生活の変化や願いをとらえていくことをねらいとした単元でもある。電気などライフラインの発達により,何事も便利で簡単に行える生活を送っていること。このクラスの児童9人中,8人が祖父母と同居しており,昔のくらしを調べていくにあたり,聞き取り調査も比較的容易に行うことができるのではないかということ。以上のような子どもたちの実態から,実際に昔の道具を使っていた人への聞き取りや体験を取り入れた単元構成をすることが有効ではないかと考え,本単元を設定した。
秋田県由利郡鳥海町立直根小学校教諭 大須賀修