水産業の学習では,内陸部に住んでいる子どもから見れば,疑問点や課題をすぐに解決することは限られており,どうしても受け身の授業になってしまう。これまで,この単元を計画する場合,「どうして新鮮な魚が海から遠い山形に届けられるのか(主に運輸面での視点で)」という種類の課題を多く設定し,子どもの追究心を高めていたつもりだが,実際はどうだったのだろうかという疑問に立ち帰り,子どものこれまでの生活体験をもとに,導入で,調査,疑似体験,生の魚と出会う場面を設ければ,子どもの興味・関心を高め,追究する喜びを実感するのではないかとの仮説を立てて取り組まれた実践。
山形県山形市立西小学校 森谷弘昭