今,学校をめぐる制度は大きく動きつつある。その基本的な方向は,教育課程や授業時間や教育予算の大枠を国が決めるが,具体的な運用は学校に委ね,裁量の幅を大きく広げようということである。その代わり,その教育の成果については説明責任を求め,学力検査のみならず,学校が目指す諸側面の子どもの成長について検証していく。
第一章 問われる「学校力」
一 「学校力」が問われる背景
二 「学校力」を高める原点をめぐって
第二章 学校力を高める取組みの視点
一 学校力を高める管理職の役割
二 経営目標と学校運営組織
三 教職員の意欲の喚起と人材育成
四 保護者・地域の学校参画
第三章 学校力の向上を図る経営戦略と実践
一 効率的な学校運営と授業へ向かう姿勢づくり
二 学校教育目標の具現化を目指して
三 外部(第三者)評価の導入による学校改善
四 「授業力」,「組織力」,「地域の教育力」への取組み
五 小学校における教科担任制の導入
おわりに~今後の「義務教育の構造改革」に向けて~
白梅学園大学学長 無藤 隆