[トルコ]パムッカレ、撮影年月:1998年09月、撮影場所:パムッカレ。トルコを代表する観光名所のひとつ、名高いパムッカレの「石灰棚」の様子である。炭酸イオンとカルシウムイオンを大量に含む温泉水がゆるやかな傾斜地を流れ下る間に両者が結びつき、炭酸カルシウムとなって沈殿して、長い年月の間にこのような階段状のプールを作ったものと考えられている。この写真は、朝の斜光で撮影したもので、色調の再現は必ずしも十分ではないが、プールにたまった温泉水のブルーと石灰棚の純白とのコントラストは、この世のものとは思えないほどの美しさである。この温泉水の水源はヒエラポリス市街地の上方の洞窟にあり、洞窟内は二酸化炭素濃度が異常に高く、小動物などが窒息死するので「悪魔の穴」と呼ばれていたという。
神奈川県 野町亘