撮影月日:2006年8月27日、撮影場所:山梨県北杜(ほくと)市須玉町上津金、海岸寺は韮崎から車で約1時間、標高1、000mにある臨済宗の寺です。河岸寺には、江戸時代後期の名工であった守屋貞治(もりやさだじ)が彫った石仏約150体が置かれています。守屋貞治(1765‐1832)は長野県高遠の出身で、この百観音は彼が50歳をすぎた頃に8年をかけて作製したと伝えられています。これらの石仏は、緑深き山あいの寺に、長い歳月にわたる風雪に耐えながらひっそりとたたずんでいます。静かにもの思いにふけるようなその姿は、精神的な深みをたたえ、見る人を思わず敬虔な気持ちにさせるものです。
東書Eネット事務局