東書Eネット

東書Eネット

リービッヒ(生物学者)

  • 生物
  • 指導資料
公開日:2002年10月30日
リービッヒ(生物学者)

ユーストゥス フォン リービッヒ (Justus von Liebig)
ドイツ,1803-1873
科学者人物誌―生物
最近,食をめぐる環境問題の議論の中で,化学肥料にのみ頼っていると,畑の土はやせるし,病気が出やすいために多用する農薬の害が心配だし,味も悪くなる。もっと堆肥など有機質の肥料を活用すべきだという意見が出されることがある。いわゆる有機農業の提唱である。わが国の農業が初めからこうした化学肥料と農薬に依存していたわけではない。戦前から見られてはいたが,これほど盛んに使われるようになったのは戦後,それも比較的最近のことである。それが農業分野での近代化の一つでもあった。しかし,明治の初め,わが国を訪れたドイツの農業経済学者のマロンは下肥などを使う日本の農業の中に物質循環のしくみを見いだし,そのやり方を賞賛した。それを聞いて,同様の評価をした一人の化学者がいる。それが皮肉にも今問題になっている化学肥料の生みの親ともいえるリービッヒである。

東京大学大学院総合文化研究科 岡本拓司

資料ファイル

  • html

    html

    htm/10.1KB

非会員の方は公開から一年を超えた資料は閲覧出来ません。会員登録をすると、全期間の資料を閲覧できます。

戻る

関連する単元のリンク

おすすめの資料