ハーマン ジョセフ マラー
アメリカ,1890-1967
科学者人物誌―生物
東京書籍2002年10月作成
生物体にX線を照射して,人為的に突然変異を誘発する方法を発見したのは,ハーマン・ジョセフ・マラーであった。 彼はニューヨークの金属工芸店に生まれた。8歳のころ,父に連れられて自然史博物館を見学に行き,そこに陳列された化石標本を見て,生物がいかにして進化してきたかについて関心を持ちはじめた。そして自然界におけるこの進化を,未来において人為的にコントロールできるはずだと思い,ここから遺伝学に興味を覚えるようになったという。
東京大学大学院総合文化研究科 岡本拓司