ヴァルター フォークト (Walter Vogt)
ドイツ,1888-1941
科学者人物誌―生物
東京書籍2002年10月作成
19世紀のドイツは,光学顕微鏡を用いた細胞・組織学のメッカであった。このことが,19世紀の終りから今世紀初頭にかけて,絢爛たる花を咲かせた発生機構学の背景であった。その代表的実りが,高校生物教料書に必す取り上げられているハンス・シュペーマンのオーガナイザー(形成体)であり,ヴァルター・フォークトの器官原基配置図(予定運命図)である。
東京大学大学院総合文化研究科 岡本拓司