ロバート ヒル (Robert Hill )
英国,1899-1991
科学者人物誌―生物
東京書籍2002年10月作成
光合成反応において,人名のついている反応がいくつか存在するが,その中でもヒル反応とカルビン-ベンソン回路が最も有名である。この二つ以外では,メーラー反応,コック効果などが知られている。カルビン-ベンソン回路は光合成炭酸固定反応の経路のことで,カルビンはこの仕事で,1961年にノーベル化学賞を受賞している。ヒル反応とは,光合成系に光を照射したとき,外から添加した電子受容体を還元し,水を酸化して酸素を発生する反応のことで,ロバート・ヒルの発見にちなんで,命名されたものである。
東京大学大学院総合文化研究科 岡本拓司