エドワード ローリー テータム (Edward Lawrie Tatum)
アメリカ,1909-1975
科学者人物誌―生物
エドワードL.テータムは1909年12月14日,米国コロラド州のボルダー市で生まれた。当時,父アーサーL.テータムは薬学の研究者としてスタートしたばかりであった。アーサーは,後にウィスコンシン大学へ移ったが,エドワードも父と共にウィスコンシンヘ移り,ウィスコンシン大学を卒業し,学位も同大学で取得した。学位論文は,プロピオン酸発酵菌の栄養素要求に関するもので,当時ヒトと酵母のビタミンとして知られていたチアミン(ビタミンB1)が,この細菌にとっても必須の成長因子であることを初めて明らかにした。その後,ビオチン(ビタミンH)の研究で知られているユトレヒト大学(オランダ)のゴーグルの下で研修したが,そこでスタンフォード大学のジョージ・ビードルが生化学者を探していることを知った。
東京大学大学院総合文化研究科 岡本拓司