セネビエ(生物学者)
Jean Senebier
スイス,1742-1809
科学者人物誌―生物
スイスの生理学者。ジュネーヴに商人の息子として生まれる。親の意向で宗教の道を歩み,1765年にジュネーヴのプロテスタント教会の牧師となった。その後1年ほどパリで過ごし,当地の多くの博物学者や知識人と知り合った。特に,シャルル・ボネによって植物生理学の研究をするように励まされた。1769年にはジュネーヴ近郊のシャンスィの牧師となったが4年後に辞職,1773年以降ジュネーヴ市の図書館の司書となった。自らの研究を続けながら,生物学者スパランツァーニと親交を持ち,その業績を報せるべく,1777年にそのフランス語訳著作集を出版し,その後もフランス語訳を行い,普及に努めた。
東京大学大学院総合文化研究科 岡本拓司