カミーロ ゴルジ (Camillo Golgi)
イタリア,1843-1926
科学者人物誌―生物
東京書籍2002年10月作成
ゴルジ体にその名を留めているカミーロ・ゴルジは,北イタリアに生まれパヴィア大学で医学を学んだ。卒業後,彼は一時,6年間ほど,同大学で無給で働きながら基礎的な知識を身につけた後,1872年に大学を離れて,アビアテグラッソという小さな町の重症患者ホームの住込みの医師として就職した。そしてそこで,神経組織を染色するための方法の開発につとめ,重クロム酸塩で固定したあと硝酸銀で処理する方法を見いだした(1873)。神経組織は銀メッキをうけて黒く染まるのだった。彼は自らこの染色を「黒い染色」と呼び
東京大学大学院総合文化研究科 岡本拓司