高校生を対象として,授業の中身を豊かなものにする読み物,文も平易に記述してあります。
十九世紀後半の朝鮮は諸外国、とくに清・日本・ロシア三国の侵入を受け、その中で朝鮮の独立を如何に保持していくか模索するときであった。そのため、清についたり、日本についたり、ロシアについたり、王朝内部も派閥争いで大揺れに揺れているときであった。李氏朝鮮王朝では、哲宗に継嗣がなく、王族の中から高宗(在位1863~1907)が選ばれ、11才で即位する。王が幼少ゆえ、王の父大院君が、摂政として実権を握る。大院君は内政改革を実行し、一定の成果を挙げたが、外交的には極端な鎖国攘夷策を推進した。そのため、外国との摩擦がしょつちゅう起きていた。
名古屋市立向陽高等学校 野田隆稔