高校生を対象として,授業の中身を豊かなものにする読み物,文も平易に記述してあります。
女帝というと何か陰惨な感じがつきまとっている。エリザベス一世はメアリ=スチュアートを処刑したし、エカテリーナ二世は粛清と淫乱な生活に明け暮れたし、則天武后は我が子を殺し権謀術数を用いて皇帝になった。女帝や女王は数が少ないだけに、男の王や皇帝がやっても問題にならないこと(実際には大きな問題だが)でも、目立つてしまうのだろう。そして、その負の部分だけが拡大されて伝えられ、妙な印象だけが残ってしまっている。
有名な女帝の中で私生活や性格の上で比較的問題の少なかった女帝がマリア=テレジアとヴィクトリア女王である。
名古屋市立向陽高等学校 野田隆稔