[チュニジア]バルドー博物館、撮影年月:2001年6月、撮影場所:チュニス、撮影者:野町亘。写真(1)チュニスのバルドー博物館は「チュニジアのルーブル」とも言われ、先史時代からの貴重な出土品、美術品の宝庫であるが、ローマ時代のモザイクタイルのコレクションでは断然世界一を誇る。これはギリシア神話の一場面。写真(2)モザイクタイル画は、神話・宗教を素材にしたものより、身近な生活の場面を描いたものの方が多い。このリアルかつ迫力十分の描写は見るものを圧倒する。写真(3)このモザイクタイル画は当時の富豪の一室を飾っていたもので、ローマ時代の人々の生活がよく描かれている貴重なものである。かなり近づいて見ないとモザイクタイルであるとわからないほど精巧なものである。写真(4)モザイクタイル画には、当時の食材をテーマにしたものも多い。ローマ時代はまだ肉食の習慣はなく、魚が主たるタンパク源であったという。現代の魚類図鑑にも匹敵するほどの精密な描写に一驚した。写真(5)バルドー博物館2階の「バルドー・パレス」と呼ばれるコーナーのようす。壁面の幾何学模様、アーチ型の支柱、華麗な噴水など、イスラム建築の特徴がよく表われている。
神奈川県 野町亘