カンボジアの人々の暮らし-トンレサップ湖、撮影場所:カンボジア、撮影年月日:2001年11月29日。(1)シェムリアップ(シエムレアプ)市南方にある東南アジア最大の淡水湖で、ひとつの観光ポイントになっている。観光遊覧船で働く子ども。親子のペアで、出航のようす。(2)湖水面積は乾期で琵琶湖の約5倍、雨期には約10倍にも達するという。定期船が運航されていて、これは首都プノンペンから5時間をかけて到着したもの。(3)この湖は湖上生活者(ほとんどが漁民)の多いことで知られ、陸地に近い湖上に集落を作って生活する。生活に必要な施設も同様に湖上にある。これは小学校。(4)湖上生活者のための病院。救急車に相当する高速艇も用意されている。(5)大変質素な感じだが、湖上生活者のための駐在署である。屋根に鳥らしきものが見えるが、カンボジア警察の象徴であるワシをかたどったものだという。(6)湖上生活者の住宅や各種の施設は、全て「舟」である。乾期になると一団となって沖合いへ移動して行く。11月は乾期に入る時期で、これは「引越し」を始めた家。(7)湖上生活者の住宅はこのように何軒かまとまっているのが普通。親戚縁者どうしだろうか。工夫して植物を育てているところなど、日本のマンション生活と同じ。(8)湖上生活者は全て漁民。手前に見えているのは魚を飼育するための「生け簀」である。(9)湖上生活者の生け簀には、このように大型で、移動に便利なように船形をしたものもある。なぜかペリカンを飼っているところが多い。(10)大漁祈願、安全祈願の湖上のお宮。この湖の魚は300種以上、年間漁獲高は10~12万トンに及ぶ。樹木の下の方が茶色くなっているのは乾期に入り、水が引いたため。(11)湖上生活者の生活用水は全て湖の水である。飲用には煮沸して使う。子どもの遊び場は当然湖上。操船、水泳など実に達者なものである。
大阪府立八尾翠翔高校 竹部嘉一