アンコール遺跡群-ロレイ寺院、撮影場所:カンボジア、撮影年月日:2001年11月27日。(1)ヤショーヴァルマン一世、893年創建のヒンドゥー教寺院。アンコール遺跡群観光の中心都市シェムリアップ(シエムレアプ)から東南13kmほどのところにある「ロリュオス遺跡群」のひとつ。当時はこの地がアンコール朝の王都であった。これはその4基ある祠堂のひとつ。(2)4基の祠堂は全てこのように赤味の強いレンガで形作られている。壁面は、いたるところアンコール遺跡群の一大特徴であるデバター(女神)像で飾られている。(3)デバター像は当時の女官をモデルとして制作されたとされ、女性の魅力のおおらかな表現が特徴である。これは当時の傑作とされるデバター像。(4)祠堂入口上部は、ヒンドゥー教神話に題材をとった見事な浮き彫りによって装飾されている。半人半鳥の聖なる鳥ガルーダや不死のシンボルとされる多頭の蛇ナーガが主役。(5)遺跡内には「現役」の仏教寺院がある。ポル・ポト政権時代、宗教活動は全て否定・弾圧されたが、カンボジア国民の大多数は一貫して敬虔な仏教徒で、信仰心はきわめて強い。(6)「現役」仏教寺院の法話のようすである。涼やかな風が吹き抜ける寺院のテラス。白の法衣は全て尼さん。(7)「現役」仏教寺院は熱帯の密林に接している。一人静かに沐浴する若い僧侶の姿が印象的だった。
大阪府立八尾翠翔高校 竹部嘉一