平成18年3月,全国歴史教育研究協議会が編集・発行した「全歴研研究紀要第42集」をもとに,『新たな歴史教育の創造をめざして-新学習指導要領をふまえた指導上の課題-』をテーマに発表された,各分科会の提案内容を,紹介させていただきます。
「身近な生活からみた」という点に着目し、今回「お魚カルタを通してみる近代日本」という題で指導案の作成、検証授業、「生徒による授業評価」をそれぞれ行い、まとめて提案をさせていただいた。「お魚カルタ」という遊び道具を活用した理由は、それを歴史的な資料として取り上げることによって、生徒に興味や関心をおおいに持たせるとともに、そこにあるメッセージを読み取る楽しさを学ばせたかったからである。これによって、我々の生活の中には多くの歴史的資料性の高いものが存在することに気づかせ、その中から自分にとってより興味を引くものを見つけだし研究させることによって、追求する学習を行わせたいと考えたのである。これらの学習を通して、自ら学び自ら考える力の育成を行うことができ、さらに多種多様な角度からの歴史へのアプローチに挑んで欲しいのである。
東京都立羽村高等学校教諭 南和男