[埼玉県]高麗の彼岸花、撮影年月:2002年9月、撮影場所:埼玉県日高市高麗(ひだかしこま)。埼玉県日高市高麗に日本最大の彼岸花の群落があります。最寄りの駅は、西部池袋線高麗駅から徒歩15分くらいにその群落を見ることができます。群落は高麗川が大きく蛇行し、その中側が水田になった部分に広がっています。その地形が巾着に見える所から「巾着田(きんちゃくだ)」と呼ばれます。彼岸花は、秋の彼岸の頃咲くので、「彼岸花(ひがんばな」 の名がありますが、梵語で赤い花を意味する「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」とも呼ばれます。仏典の中で、めでたい事が起こる兆しに天から降ってくる赤い花の事をさすそうです。歌人 山口誓子(やまぐちせいし)の俳句「つきぬけて天上の紺曼珠沙華 炎天の遠き帆やわがこころの帆」。まっすぐな茎をのぼりつめた先に咲いた「曼珠沙華」の燃えるような赤を「天上」にたとえ、夜の闇の色「紺」との色彩の対比によって、「天上」を強烈に表現させています。
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