「映像を活用した道徳授業実践集」(2024年4月)より。実際の映像から伝わる雰囲気を見ることで、感情移入しながら、自分ごととして考える。今回の授業では、「注文をまちがえる料理店」というインパクトのある教材名から生徒の興味を誘い、より考えを深める一助として実際のレストランやイベントの様子の映像を使用しました。実際の映像から伝わる雰囲気を見ることで、生徒も感情移入しやすく、自分ごととして考えられている様子が、ポートフォリオからも伺うことができました。授業に向けて事前のアンケートを行う際に、認知症についてどの程度知っているのか生徒たちに聞いたところ、詳しく理解している生徒は多くありませんでした。身近に認知症を患うかたがいない環境下では、苦しさやつらさの部分が見えづらくなっていることもあるため、展開の前段では実際に認知症を患う夫婦と企画者の会話を発問に組み込み、さまざまな人の思いを考える場面を設定しました。
千葉県船橋市立坪井中学校教諭 横山史子