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アルツハイマー病は,加齢とともに誰もが発症する可能性がある認知症の一種である。この疾患が生化学や遺伝学と結びつき,アミロイド仮説が誕生したのは1992年のことであった。モデル研究から導かれた科学の仮説として完成度が極めて高く,それ以降,多くの研究者がこの仮説に基づいて治療薬の開発を試みてきたが,期待通りの結果は得られていないのが現状である(1)。今回,重要な論文を再読しながら,この魅力ある仮説が誕生した経緯を追ってみたい。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
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