GIGAスクール構想により、1人1台端末と高速ネットワークが学校に整備された。2020年からの2年間は、いかに端末に慣れるか、授業にどう取り入れるのか、などが話題の中心であった。しかし今後は、これらの環境を活用して、いかに学習者中心の学びを作っていくかが重要となる。一方で、学習者主体の学びは教師のこれまでの授業観を変容させる必要もあり、難しさが伴うことが指摘されている。また、デジタル教科書やクラウドツールなど、新たな学習リソースが活用できるなかでこれらを取り入れた学びをどのようにデザインしていけばよいのかについての知見は十分ではない。そこで、我々は、研究者と現場教員とで研究チームを組織し、これまでの授業の課題点を洗い出し、その課題点に対する改善策を具体的な授業デザインの形で提案することとした(6事例)。また、実践を通じた評価を行い、授業デザインの有効性を示すことを試みた。(東研研究報告 No.363)
東京教育研究所