東書教育シリーズ中学校理科「教科書コラム復刻版」2002年9月作成より。「発展的な内容」関連資料として,昭和56年度版教科書「新しい科学」より抜粋・編集したものです。1964年の春,高校を卒業したばかりの2人の青年が,大阪府豊中市にある大阪大学の建築工事現場にやってきた。2人は,このあたりの丘陵(海面からの高さ 60~70m)から,淡水性の貝(カラスガイなど)の化石やヒシの実がたくさん出ることを知っていた。新しくほりかえされたところで貝の化石をさがすうちに,その地層の中から長さ約 20cmの細長い骨の破片と小さな柱状の骨を見つけた。これがマチカネワニ(この化石が発掘された待兼山丘陵の名をとる,ワニの化石)の発見のきっかけである。
東京書籍(株) 理科編集部