ニューサポート高校「家庭」vol.19(2022年春号)より。現代の子どもの遊びの環境を表す言葉に「4 間(ま)の欠如」がある、というプレーワーカーの寺坂崇氏が執筆された新聞記事を読んで、私は、家庭科教育の現場ではどうだろうかと考えた。私は5年前の異動で、家庭科教員が1名の本校へ赴任した。「生活と福祉」という初めて経験する科目と出会い、県の学校家庭クラブ研究発表大会のホームプロジェクト研究発表を夏に控え、多様な生徒たちを前に、日々の授業をなんとかこなし、疲弊した自分がいたのを思い出す。まさに、「4間の欠如」状態であった。本稿では、その状況から脱却し、現在は4つの「間」のおかげで、楽しく活動できるようになった経緯をお伝えできればと思っている。
愛媛県立宇和島東高等学校 津島分校 教諭 羽浦倫子