Small Talk(スモール・トーク)とは、主に小学校高学年に位置付けられる対話的な言語活動の一つです。授業の冒頭でのウォームアップや帯活動の際に、児童が興味・関心のある身近な話題について、指導者のまとまった話を聞いたり、ペアになって児童同士が自分の考えや気持ちを伝え合ったりする中で、既習表現を繰り返し使用する活動を指します。『小学校外国語活動・外国語研修ガイドブック』では、Small Talkを行う目的として、(1)既習表現を繰り返し使用できるようにしてその定着を図ること、(2)対話の続け方を指導すること、の2つが挙げられていますが、特に(2)については、「どのように指導したらよいのか」、「英語が得意でなくてもできるのか」というように、不安を感じてしまう場合があるかもしれません。すでに、『小学校外国語活動・外国語研修ガイドブック』の「実習編」や市販のテキストなどを活用して、教室英語表現を使用している方も多いと思います。そこで、本稿では、Small Talkを無理なく行うために必要な英語運用とSmall Talkの進め方について、例を挙げながら考えていきます。そして、各項末の演習Let’s Try!でさらに考えや知識を広げステップアップを図っていきます。
佐賀大学准教授 林裕子