「教室の窓 北海道版(小・中学校)vol.29 特集:SDGs×コロナ」2021年5月より。【実践例6頁,指導案9頁】本授業では,まず1時間目に,実際にあったコロナ差別をもとに作成した教材文を通して,なぜ差別や偏見が生まれたのかを考える。そこで,新型コロナウイルス感染症が「不安や恐怖」「差別や偏見」といった病気以外の感染も引き起こしていることに気付かせたい。2時間目は,子どもたちの身近な例を取り上げ,カードを使って友達と交流しながら,表には出しにくい本音と,実際にはどうするかという自分の行動面も考え,今後の一人ひとりの行動に繋げることをねらいとした。差別や偏見は,新型コロナウイルス感染症に限ったことではない。子どもたちには,差別や偏見がどうして生まれるのかを考えることを通して,誰にでも生まれる気持ちではあるけれど,それで誰かを傷つけることよりも,優しい気持ちで人と関わることのほうが,みんなが笑顔で過ごせることに気付いてほしい。
札幌市立西野第二小学校教諭 小島由紀子