ニューサポート高校「数学」vol.35(2021年春号)より。「測度と積分」折原明夫著,裳華房(1997年)の紹介。高校数学は,数学Ⅲにおいて積分の計算とその応用(面積・体積・曲線の長さなど)を最後に学ぶ。私自身,高校生のときに,漠然とではあるが大学での積分の最終目的地はどこにあるのだろうと興味をもっていたこともあって,数学科に進学した。微分積分学で最初に学ぶfd-論法に高校までの数学との違いを痛感しながらも,大学2回生で多変数関数の微分積分や線積分を学んだときには,積分の最終目的地に到達した気分になったものである。
片山学園中学校・高等学校教諭 山形 武司