「教室の窓 北海道版(小・中学校)vol.14」より。北海道教育委員会では『今日の急速な社会変化の中にある学校が諸課題に対応していくため,教員に視野を広げる機会を与え,これを通じて得たものの見方や考え方を学校教育に還元していく』というねらいの下,教員長期社会体験研修を実施している。そのいくつかの受け入れ先のひとつにJICA北海道(札幌)がある。今から約10年前の2008年1月,私はJICA北海道主催の教師海外研修で10日間ほど,アフリカのタンザニアを訪れる機会に恵まれた。教師海外研修とは,全国の各JICA国内拠点でそれぞれ実施している,国際理解教育に取り組んでいる教員・教育関係者を対象とした研修だ。開発途上国における国際協力の現場や,現地の人々の生活を視察する。更に,事前・事後研修を行い,現地での取材や体験をもとにした,国際理解教育のオリジナル教材を作成する。この研修に参加して教材を作成し,学級の子どもたちに授業したところ,大変興味を持ってくれたのだ。私はその面白さに魅せられてしまい,このような機会にたくさんの教員や児童生徒に出会ってほしいと思うようになった。
教員長期社会体験研修員 千歳市立北栄小学校教諭 堀幸美