不等式の証明,例えば,不等式 A≧Bを証明するときは A-B≧0を示すことが多い。不等式の証明の直前には等式の証明を扱うが,そこで等式A=Bの証明の仕方には 1 A=……=B ∴A=B,2 A=……=C,B=……=C ∴A=B,3> A-B=……=0 ∴A=Bという3つがあることに言及し,教科書の例題等では主に 1 ,2 を扱っている。
一方,不等式の証明方法についてはこのような記述はない。できれば同様に,A≧Bを証明する方法として 1 A≧……≧B ∴A≧B, 2 A-B=……≧0 ∴A≧B, 3 A≧0,B≧0のとき,A2-B2=……≧0 ∴A≧B などがあることに言及しておけばよいと思う。
よくある生徒の勘違いに,証明すべき不等式 A≧B をもとに変形して,( )2≧0等に至ることで証明できたとすることがある。本稿では、不等式の証明を本質的に理解させ,定着させるために必要なことがらについて考察する。
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山口県立光高等学校 西元教善
A4判たて,3ページ
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