教室の窓「小学校・中学校 教育情報」Vol.60 2020年1月発行より。かつてJ.S.ブルーナーは,レリバンス(relevance)の概念で教科書指導のあり方を提起した。このレリバンスの概念は,学習指導要領改訂のねらいとも共通する部分がある。レリバンスの視点から,令和3年度版の社会科教科書の紙面づくりを見てみると,導入ページの工夫,終結ページの工夫,展開ページの随所に配された見方・考え方のコーナーという,3つの工夫があることがわかる。実際の紙面を示しながら,これらの工夫について紹介していく。
広島大学大学院教育学研究科教授 草原和博