「ニューサポート高校「社会」vol.33(2020年春号)特集:センター試験分析・共通テストへの展望」より。1990年から30年間実施されてきた大学入試センター試験「倫理」最後の問題は,ほぼ近年の出題傾向に沿った出題となった。かつて,2000年代から2012年頃までの倫理の問題には,知識を問う形式の出題が多く,平均点も60点代後半となることが多かった。2単位で出題範囲が狭いと見られた「倫理」は,受験生にとって高得点を取りやすい科目として,選択されることも少なくなかった。しかしその後,単なる知識を問うだけではない様々な工夫が,作問者によってなされてきた。それらの工夫を総括的に確認しながら今回のセンター試験の作問を分析してみたい。
千葉県立長生高等学校 片岡勝規