数学Ⅰのデータの分析の中で標準偏差を扱う。偏差値は生徒の一大関心事である。これを題材にデータの分析をさせると俄然と興味・関心を持ってくる。また,その結果として標準偏差の意味の理解に大いに役立つ。
本稿では,実際にあった模試の成績結果を題材にして,実際に偏差値が100を超えたり,0点でも偏差値が40近くもあったり,あるいは20近くしかなかったりする時の平均点と標準偏差の関係を考察したり,理論上では偏差値がいくらでも大きく,あるいは小さくできることを通じたりして,生徒の標準偏差理解の一助とすることをねらいとする。
山口県立高森高等学校 西元教善