現任校は併設型中高一貫教育校で,高校入試を経て入学する生徒は一部の生徒(私大,専門学校進学)を除き就職する。数学は極めて苦手とする生徒が多く,高3の数学活用の時間では就職試験のための問題集を使った問題演習を行う。使用している就職用の問題集では最初に「数の計算」というのがあって,整数や分数の四則演算が扱ってある。その中に所謂「虫食い計算」の問題があった。これまでの大学進学用の問題演習の時間では扱ったことのない問題であり,いわばパズル的,試行錯誤的な問題である。この問題を(数学嫌いの)生徒らは珍しく楽しんで解いていた。そこにどのような数学的なメカニズムが働いているかについては考える由もないが,単純な九九と足し算の繰り返しで当てはまる数を見つけるゲームのように……。この問題を数学力のある進学校の生徒に考えさせたら,どのように―数学的に―解くのだろうかということに興味をもち,考察を行ってみた。
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山口県立高森高等学校 西元教善
A4判たて,4ページ
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