シリーズ連載「教科書で異文化理解を考える」より。自分とは異なる文化的背景にある他者と外国語を介してコミュニケーションを図るとき,どのような力が求められるでしょう。異文化コミュニケーション能力の構成モデルを概観すると,その能力特性は,認知,情動,行動の3項目に分けられることが多いようです(石井他,2013)。改訂された学習指導要領(小学校外国語科,文部科学省,2017)に観察される異文化理解に関わる要素を,これらの3項目にあてはめると表1のように分類できるでしょう。本稿では,これらの要素を促す活動例を,『NEW HORIZON Elementary 5』を用いて考えてみたいと思います。
文教大学 准教授 中山夏恵