場合の数を考えるときに,「固定する」という考え方がある。代表的な問題といえば,立方体の6つの面を6色で塗り分ける方法を考えるときであろう。立方体を空間で自由に動かせる状態にしておくと,同じ塗り方でも違った塗り方のように見えてしまい混乱の原因になるので,机などの上に置き,机の面と接した面を底面として,ある色を塗って固定する。塗る色には6通りあるはずであるが,そうではなく1通りであるとして,上面の塗り方は底面で使った色を除いた5通り,側面の4面には4色を使って塗るが,円順列の(4-1)!通りあることから,30 (通り)と計算する。このような説明をした後に必ずといいくらい,「なぜ6×5×(4-1)!」通りではないのか」という疑問を持つ生徒がいる。本稿では,固定することがわかりにくい生徒のために,固定をしないで(回転により)同じものが何通りあるかを考えることで求める方法と,固定法との関係を考察する。
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山口県立高森高等学校 西元教善
A4判たて,6ページ
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