郡山市は平成17年度から「英語表現科」という教科として,1年生から6年生まで英語の授業を行っています。私は,これまで10年以上,英語表現科の実践研究を行ってきました。授業を構成する際に,特に大切にしてきたことは,「文化理解」と「コミュニケーション活動」をその題材の中に必ず取り入れるということです。「文化理解」では,異文化はもちろん,それと比較しながら自文化を理解する機会を設けるようにしてきました。そして,相違点だけでなく,類似点にも目を向けさせ,文化の違いを「strange(変だ)」ではなく,「different(違い)」としてとらえることができるように意識づけを行ってきました。また,「コミュニケーション活動」では,子どもたちが本当に伝えたいと思う場面設定を工夫し,Authentic(本物の)な授業を目指してきました。そして,子どもたち同士でコミュニケーション活動を行う際には,できるだけ簡単な内容で,どの子も英語でのコミュニケーションを楽しむことができるように配慮してきました。そこで,今回は,5年生を担任した時に行った『Can you ~?(総時数2時間)』の実践をご紹介します。この題材は,「Hi,friends2のLesson3」「We Can!1のUnit5」でも取り扱われています。
福島県郡山市立桃見台小学校 教諭 渡部裕子