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蛋白質の溶液を加熱すると白濁する。これを凝集という。加熱することで蛋白質の構造が壊され,分子間で集まって固まる過程のことである。一方,2種類以上の溶質によってできる液-液相分離がある。この現象は本コーナーでも何度か取り上げてきたように最近の生命科学のホットな話題になっている。細胞内に相分離してできた液滴は,蛋白質の機能の切り替えや区画化,安定化やなど動的な制御に役立っているという魅力のある仮説だ。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
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