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シャペロンとは,タンパク質の凝集をふせいで構造形成を助けるタンパク質の総称である。このような働きは,タンパク質の物理現象だけでなく,高次の生命現象にも関連することが興味深い。今回は,細胞内に豊富に存在しているシャペロンHSP90の働きと,生物の進化やヒトの疾患との関わりを紹介したい。HSP90から見れば,タンパク質の構造が不安定で凝集しやすいために,生物は進化できたのだと言うことができる。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
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