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タンパク質の溶液を加熱すると凝集する。これは生卵がゆで卵になるようなもので,いわばありふれた現象である。科学はこのような当たり前の現象に分け入るものだというイメージがある。次のような感じである。溶液中のタンパク質を「加熱」すれば「凝集」する,それはなぜか? というふうに,一体になっていた両者を分けて,分けた関係を科学の言葉でつなぐ。この手順で理解が進むのが本来であって,一足飛びに何かが現れるというものではないなと,最近よく思う。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
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